数ある診療科の中でなぜ救命科を選んだのかよく聞かれます。
「もっと楽な診療科でよくない?」と。
女性ならいつか子供を授かって子育てしたい、と思う方が多いかと思います。
私は3人兄弟で育ち家族という存在が自分の中で大きかったので、
大学生の頃から早くに結婚して早く子供を授かりたいなと思っていました。
そんな私は大学生で結婚しました。
大学生の頃はバイトでも生計を立てやすい診療科に進もうと思っていましたが、
いざ初期研修医として働いてみると見えてきたものがありました。
当初は手術が楽しくて、また、結果がでやすい整形外科になりたいと思うようになりました。
若い方や割と元気な高齢者が患者だったので、お話をするのも楽しかったですし。
ただ、整形外科に限らず、入院中の患者が違う病態で状態悪化・急変することが何回かあり、
その度に主科の上級医が集中治療ができる他科の先生に相談されているのを見ました。
急変となると、救急専門医を持った先生が活躍されることが多く、
持っていない主科の先生が脇役のように見えてしまい、
救命病棟24時やコードブルーをみて医者にあこがれを抱いた私は、
このような対応ができない医者になっていいものだろうか、と思うようになりました。
私の初期研修病院は2次救急までだったので3次救急の経験はなかったのですが、
救急外来での診療は好きだったので、思い切って飛び込むことにしました。
他の決め手とすると(こっちの方が女性的には大事)、
救命科は私生活を返上して働かないといけないきつい診療科のイメージがあったのですが、
私が所属しているところは完全シフト・チーム制だったので、
休みの日は完全オフ、というのが魅力でした。
他の診療科だと主治医制・オンコールあり、がほとんどで休みの日が休みでないことがあります。
それも救命科を選んだ理由でした。
もちろん、選ぶ先によって主治医制だったり休みなしの救命医もいますので、
今後救命科を検討されている先生は比較されることをお勧めします。